昭和の

昭和の終わりの長渕剛『とんぼ』を聴く。

 

これまた昭和の代表的歌番組のザ・ベストテンに出演した時のモノだ。

クッソ生意気にドラマ『とんぼ』の制作意図とか既存のテレビの創り手の堕落ぶりを一頻り捲し立ててから歌に入った…。

 

中々卓見である!と思った。
何故か?

今のテレビドラマ、ワイドショー等々に彼の言った堕落がそのまんま現在のテレビ制作に体現されているから。

 

※~コツコツとアスファルトに 足音を刻む度に  俺は俺で在り続けたい そう願った~

 

鹿児島からのお上りイナカモン長渕剛は歌で自分の居場所を花の東京に確保し、TBSのドラマ制作に殴り込んだ。

 

リアリズム!そのものの汚い暴力シーンをふんだんに組み込み、従来のドラマとは一線を画する世界を創り上げた…。

 

※~ねじ伏せられた正直さが  今頃になってやけに骨身に染みる  ~


制作現場での独断専行、傍若無人振りが頻りに取り沙汰される様になる。

彼はポーズ程、強くはなかったんだろう。

ADに対する暴力事件を起こし、お定まりの覚醒剤使用で逮捕される。

待ってました!と『それ見たことか攻撃』が彼に集中攻撃を浴びせた…。

 

※~長渕剛の『とんぼ』の一節

 

『直情』を剥き出しにして打ち出すという男の行為が、昭和の末期には既に希少になっていたという証左…長渕剛をドラマ制作に登用せざるを得なかったという事がそれを物語っていると思った。

 

ザ・ベストテンでの彼の歌、そのビジュアルからほとばしる熱気は理屈抜きに魅力的だ!と感じた。

しかし、その後平成を終えて健康健全ムキムキの長渕剛君は詰まらなくなったなあ…。

 

『俺は俺で在り続けたい!』という彼の咆哮は…やがて『その正直さはねじ伏せられた?』という事なのかも知れないなぁ…と思った。

 

人生訓を書でしたためる長渕剛。

文科省推薦見たいになった長渕剛君は…別に長渕剛君でなくても良いのである。

それなら相田みつを氏の方がうんと秀逸で高尚で筋金入りの本物だもん…ね。

 

俺は俺で在り続けたい…?

 

尾崎豊は『僕が僕である為に…』で「勝ち続けなきゃならない!」って唄ってたっけな…。